生命保険料控除

収入がなく(無収入)ても保険に入っていれば生命保険料控除は使えますか?

無収入でも生命保険料控除は使えるのでしょうか?
生命保険に入っていると、生命保険料控除の対象の保険であればどのような人であっても毎年秋頃に「生命保険料控除証明書」が郵送で届くようになっています。
しかし、すべての人が生命保険料控除を使うわけではありません。

相談者さん
相談者さん
専業主婦で収入がない私は生命保険料控除を使うことができないのですか?
保険見直し.net
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所得税の「控除」という仕組みについて知っておく必要があります。

保険料が戻ってくるわけではない

生命保険料控除は支払った保険料が割引されたり、保険料が安くなって戻ってくるというような保険料割引の制度ではありません。
戻ってくるのは保険料ではなく、支払った所得税が戻ってくるという仕組みです。
ですので、無収入で所得税を一切支払っていないということであれば、生命保険料控除を利用することはできません。それは支払っている税金が無いので、当然ながら戻ってくる税金が無いということになるからです。
所得税の還付として生命保険料控除を使うことができるということです。

結婚で退職をして、専業主婦の場合は?

よくある事例としては、結婚をされて専業主婦になられた方は無収入になります。
このような方が独身時代から契約している保険を結婚後も継続しているといったことはよくあるのではないでしょうか。
専業主婦である妻が契約者で保険料も妻の口座から引落をされているということであれば、この方は生命保険料控除を利用することができません。専業主婦をしている妻個人としては収入が無いので控除を利用することができないのです。
このような場合は、契約者と保険料の支払を収入のある夫の名義にすることで、収入のある配偶者が生命保険料控除を使うことができます。

このような事例の場合、保険契約は継続することはできますが、生命保険料控除を使うには契約者の名義や保険料引き落とし口座を変更する「名義変更・口座変更」の手続きが必要となりますので注意が必要です。

親が子供の保険料を払っている場合

よくあるケースとしては、親が子供の医療保険やがん保険等の各種保険の保険料を払っている場合です。
就職するまでの期間は、お子さんには収入が無いので親が契約者のままで問題はありませんが、就業後は契約者を変更することによってお子さんが契約を引き継ぎ、お子さんが生命保険料控除の対象となる契約を継続することが可能です。

この場合、保険料を誰が払うのか?
ということを親子間でしっかりと決めておかないといけません。

例えば、親は今までの人生経験から「保険の必要性を強く感じている」にもかかわらず、子供は就職したばかりで収入が少なく、保険にお金を支払う余裕が無く、また保険の必要性を感じていない。
というように、保険に対する必要性のギャップが生じていることは多々あります。

このような場合、当面は親御さんが保険契約を継続しておくという方も多いように思います。

控除の対象となる人に契約を集める

このように生命保険料控除の対象となるのは「所得税を支払っている人」で、生命保険料控除の枠をまだ使い切っていない人となります。

そのため、家族で契約している各種保険は収入がある人にバランスよく配分することで生命保険料控除の枠を最大限使えるようになります。

例えば、夫婦共働きの場合であれば、まずは収入が高く所得税が高い方に保険契約を集め、さらに控除の枠が余っているようであれば、他の人にも契約を割り振るというイメージです。

ポイントは「契約者を誰にするか?」ということです。

相談者さん
相談者さん
収入がある人が契約者になることが重要なんですね。
保険見直し.net
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専業主婦が契約者になっていても 、保険料控除という点では意味がありません。

契約者は誰か?

生命保険料控除という点で考えると「契約者を誰にするのか?」ということが非常に重要になってきます。

しかし問題は「保険契約の権利は契約者にある」ということです。

夫婦関係を解消する「離婚」ということになった時、契約者がすべての手続きをしなければならず、またその権利も契約者が持っています。

円満な離婚であれば問題はないでしょうが、お互いに連絡が取れない、権利の主張が噛み合わないというような場合はスムーズに手続きが進まない可能性もあります。

保険見直し時は契約者が誰か?を重視する

生命保険料控除ということに限らず、保契約においては「保険契約者」を誰にするのか?ということが非常に重要になります。

保険契約の権利を持つのは当然のことながら「契約者」です。
今回の話題のように生命保険料控除を考える上では最も重要な要素ではありますが、保険見直しの際にも保険契約者を誰にするのか?はしっかりと考え、そして決定後は「認識」しておくことが重要です。

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