医療保険とがん保険がセットになった保険商品があります。
さらに、死亡保障や介護保障までパッケージになったセット商品もあります。
このような「保険のセット商品」を選択する際の注意点をお伝えします。
セットで加入する保険
- 医療保障とがん保障
- 死亡保障と医療保障
- がん保障と死亡保障
- 年金保険と医療保障
- 死亡保障とがん・医療・介護・就業保障
というように、各種保障を1つの保険でパッケージとして販売している保険会社があります。
国内生保(漢字生保)と呼ばれる保険会社はこのようなパッケージ商品が従来からのメイン商品として販売されていました。
死亡保障のお金が貯まる積立タイプの終身保険に大きな死亡保障の更新型の定期保険。そして、入院保障や特定疾病の保障を特約と付加します。
1つの保険証券(1つの証券番号)でより多くの保障を得られるようになっていました。言ってみれば大盛りのパフェみたいなものです。アイスクリームからお菓子、フルーツまで盛りだくさん詰め込まれていて、どこから食べても楽しめる。そんな商品です。
セットではない保険商品の販売
一方で外資系生命保険会社(カタカナ生保)や損保系生保等もセット商品は販売していますが、多くはセットではなく各種保障を単品で販売しています。
死亡保障と医療保障とがん保障に入る場合には、3つの保険に入る。
というようにこの場合は3つの保険証券(3つの証券番号)で別々に保障を得るようになっています。
先ほどのパフェの例でいれば、チョコレートパフェとフルーツパフェと抹茶パフェをそれぞれ注文して、3つの味を別々に味わいます。
ということは、3つ分の料金がかかるから割高なのでは?
と思われるかもしれませんが、それはパフェの事例の場合はそうなりますが、保険商品はそういうことにはなりません。

将来的に保障を別々にできるのか?
セット商品の保険に加入した場合に注意したいのは、医療保障などがセットになった生命保険を将来的に必要最小限の内容に変更することができるのか?ということです。
その場合に、どの保障が残すころができ、保険料はどうなるのか?ということを知っておくことが重要です。
生命保険のセット商品のデメリットは、加入後に継続しないといけない内容が決まっていたり、「これ以上は安くできない、減らせない」という加入の下限制限がある場合があることです。これは保険会社ごとに規定が異なります。
死亡保障が付いているセット商品であれば、死亡保険金額は「1,000万円以下にはできない」というように決まっていることがあります。
がんと医療保険のセット商品の場合であれば、最終的に残せるのが「がんと医療」のどちらの保障なのか?といったことが重要になります。
例えば、、、がん+医療保険のセットに加入
糖尿病になり、糖尿病の関連で入院する可能性は高い。
しかし、年金生活になり保険料は少しでも安くしたいので、がん保障はやめて、医療保障のみにしたい。という場合。
がん保険が主契約(メインの保険)であれば、特約となっている医療保障のみを残すことはできません。
例えば、、、死亡保障+医療保険のセットに加入
夫が先に亡くなり、子供もいない一人暮らし。収入も限られているので保険料は抑えたい。
お金を遺す人もいないので、死亡保障は必要がない。
できれば死亡保障の金額を減らして、医療保障だけにしたいが変更は可能か?
この場合、保険会社によって死亡保障が外せなかったり、死亡保険金の最低保険金額が決まっているために保険料が下げられる限界が決まっていることがあります。
各保障ごとの保険料は割高ではないか?
様々な保障がセットになっている商品だから保険料が安いとは限りません。
一般的な小売業の場合は、セット販売で安くなる。ということがあります。
ハンバーガーショップであれば、ドリンクとハンバーガー、ポテトを別々に注文するよりも、セットで頼んだ方が総額が安くなる。ということがあります。
しかし、保険はセットだから安いとは限りません。
がん保障+医療保障+死亡保障
といったセットの保険の場合は、各保障内容と単品での各保険を比較して保険料が安いのか高いのか?という比較が重要です。
例えばセット商品の、【医療保障】の部分が「入院5,000円+手術保障」という内容であれば、同じ条件の医療保険単品で比較して保険料を比べることができます。
セットで加入するよりも、別々に加入する方が保険料が安くなったり、セットではない単品商品の保険の方が保障が充実している場合もあります。
セットではなく、単品で加入するメリット
【セット商品加入】
がん保障+医療保障+死亡保障=1つの保険
【単品商品加入】
がん保険+医療保険+死亡保険 ⇒3つの保険
セット商品では、保険は1つですので、手続きが楽というのがメリットです。
単品での加入では、同じ手続きを3回する必要があるかもしれません。(契約書を3枚書く、給付請求書を3枚描く等)
その反面、別々の保険に加入しますので、メリットはそれぞれの保障が自由に設定できるということです。
例えば、がんの保障は手厚くして、医療の保障は少しで良い。死亡保障は短期で手厚く欲しい。
というように、保険会社がセット商品に定める規定とは一切関係なくある程度は自由に設計することができます。
また単品加入の場合は、将来的に各種保険を解約したり減額したりすることも自由にできます。
自由度の高さからも、私のおススメはセット商品での加入ではなく、必要に応じて単品で各種保険に加入される方法です。