掛け捨ての医療保険は好きではない。という方も多くいらっしゃいます。
医療保険に入っていても、
入院や手術をしなければ、払った保険料は将来返ってこないというのはちょっと。。。
というタイプの方です。そんな「掛け捨ての保険は嫌い」という方向けの医療保険があります。
医療保険は無料(タダ)ではない
まずおさえておきたい基本的な考え方として「医療保険は無料ではない」という認識が重要です。
医療保険に加入して保障を持つということはそれだけで費用(保険料)が必要となります。
保険会社から医療保険で入院や手術を保障してもらうには保険料がかかるのです。この部分は【費用】ですので基本的には「掛け捨て」です。
「掛け捨て保険」に対するイメージは?
「掛け捨て」という言葉の響きが「お金を捨てる」といったイメージを伴って良くないものに聞こえている方もいらっしゃるかもしれません。
「掛け捨て」というのは「費用がかかる=対価が必要」ということです。保障を維持するためには保険料という対価が必要なのです。
商品やサービスを購入する、利用するにあたってはその対価として費用、お金が必要というのは当たり前の考え方ですが、保険だけはその考え方が通じないことがあります。
保険でお金が増えた世代の人
現代ではあり得ないような話が昔はありました。特に「バブル期」と言われる日本の経済が最高潮であった時代です。
その頃は不動産価格、株価が上がるだけではなく、それらで運用をしていた保険も例外ではありませんでした。
保険会社にお金を預ける=保険に入る ことで、お金がどんどんと増えた時代があったのです。
例えば「養老保険」のような貯蓄性の高い死亡保険であれば、保険料として支払ったお金が、数年後には増えて戻ってくる。といった保険商品が多くの保険会社から発売されていました。
そのため、その頃の保険の仕組みに慣れている人からすると、保険に保障代だけを支払う「掛け捨て保険」という存在自体が認められないのかもしれません。
祝い金は保険にお金を貯めておく機能
「お祝い金付の医療保険」は、将来ご自身でお小遣いを受け取れて嬉しい。そんなイメージがあるのではないでしょうか?
「お祝い金付の医療保険」の保険料の内訳は以下のようになっています。
医療保険の保障代としての保険料
+
医療保険のお祝い金の積立としての保険料
「お祝い金付き」部分の保険料を余計に支払うことで、保険会社にお金が積み立てられていく。という仕組みになっています。この積立部分があることで「掛け捨てではない保険」という表現をされているのです。
お祝い金付き医療保険の選び方
では、「お祝い金付きの医療保険」は、何を基準にして選べばいいのでしょうか?
加入を検討されている「お祝い金付きの医療保険がお得かどうか?」の判断方法をご紹介します。
- お祝い金付医療保険と一般的な医療保険の保険料の差額
- 医療保険部分の保険料と他の医療保険の保険料を比較
まず、同じ保険会社の同じような保障内容の医療保険を比較対象として保険料の差額を出します。これで、「祝い金」に対して保険料がいくら積み立てられているのかが分かり、残りの「医療保障」部分に対しての保険料がわかります。
そして、医療保険部分の保険料が他の保険会社と比較して高いのか安いのか?を判断します。
例えば、「祝い金付き医療保険」の保険料が月額4,500円として。
医療保険部分の保険料が4,000円
祝い金部分の保険料が500円 とします。
医療保険部分の保険料が4,000円を類似している保障内容の他の医療保険の保険料と比較します。もし、他の保険会社の医療保険の方が、同じような保障内容で保険料が安い。ということであれば、その差額分をご自身で積み立てた方がお得。という考え方ができます。
例えば
A保険:医療保険部分の保険料が4,000円
B保険:類似する医療保険の保険料が3,400円
このような場合は、掛け捨てであっても同じような保障内容であればB保険に加入した方がお得になるということになります。
「貯金が苦手」という方におススメ
実際に保険料がお得かどうか?保険料が安いかどうか?という比較は簡単にできますが、ご自身の性格として「貯蓄が苦手」だけど、少しでもお金を貯めておきたい。という方には「祝い金付き医療保険」の加入はおススメです。
同様の保障内容で少しでも安い 医療保険を選び、加入することができても、その差額を貯めることは苦手という方であれば少し高い保険料であっても自動的にお金が貯まっていく医療保険を選択することで、将来に少しの余裕と安心をもたらしてくれるのではないでしょうか。
商品の販売は無くなってきている
しかし、近年の傾向として実際加入できる「祝い金付き医療保険」は商品の売り止め等により保険会社は取り扱いを終了している傾向にあります。
医療保険部分の保険料は保障代ですが、祝い金部分の保険料は預かったお金を保険会社運用しなければなりません。ところが保険会社が定める「予定利率」は低下傾向にあり資産運用によって以前のようなパフォーマンスを保険会社が出すことができなくなってきました。
簡単に言えば「預かったお金を増やせない」ということです。日本銀行のゼロ金利政策により、逆にお金を預かることは負担になる。という場合もあります。
以前は保険会社が積極的に販売していた商品ですので既に加入されている方もたくさんいらっしゃると思います。そのような方は、先ほどご紹介した計算方法で新しい医療保険と比較してみて、あまり損が無いようであればそのまま継続されてお金が貯まる保険を活かされるのがおススメです。
もしかすると今では手に入れることができないお宝保険になっているかもしれません。