医療保険には「払い済み」というタイプの払い方があるようですが、他の医療保険とはどう違うのでしょうか?
払い済みにはメリットはあるのでしょうか?
デメリットがあるとすればどんなことでしょうか?
払い済みタイプの医療保険とは?
医療保険の内、一生涯保障が続く「終身タイプ」の医療保険には、保険会社や保険種類によって払い方の種類がいくつか用意されています。
- 保険期間中(一生涯)保険料を払い続けるタイプ
- 一定期間だけ保険料を払うタイプ(払済)
払い済みタイプの医療保険は、一定期間だけ保険料を払うタイプの医療保険です。
保険料を一定期間内で払い終わると、その後は保険料の負担が無く保障は一生涯にわたって続くような仕組みになっています。
払い済み医療保険のメリット
終身タイプの医療保険に加入することで、保障が一生涯続くのは安心できるが、一生涯保険料を払い続けるのは将来的な負担が重くなりそうで不安がある。
そんな方にとっては、
保険料の支払いを早く終わらせることができれば、収入が減る将来も安心して保障を持つことができるのではないか?
というのが、払い済みタイプの医療保険の最大のメリットです。
メリットもありますが、同時にデメリットもあります。
デメリットを詳しく解説していきます。
デメリット①保険料が高い
払い済みタイプの医療保険は将来の保険料負担が軽くなるという反面、毎回の保険料の支払が高くなるというデメリットがあります。
ある一定の期間内で保険料を払い込んでしまいますので、将来の保険料負担分も見越して先に保険料を支払うような仕組みです。
そのため、最初にご紹介した「一生涯保険料を払い続けるタイプ」の医療保険に比べると保険料は確実に高くなります。
払い済みタイプは、将来的には保険料負担が軽くなるのがメリットですが、毎月の保険料の支払が負担となり、保険料の支払いを継続できなくなってしまっては意味がありません。
毎回支払う保険料が、ご自身の収入等にとって最適な額であるかどうかを判断することも重要です。
デメリット②保険が見直しにくい
将来の保険料負担分も見越して保険料を支払うのが「払い済みタイプの医療保険」です。
保険料の支払いが終われば、保険料の負担なく保障を継続することができますので、「保険を解約する」ということはあまり考えることはないでしょう。
しかし、医療保険の内容は進化しています。数年ごとにリニューアルした新商品が保険会社から発売されています。
もしかすると、払い済みタイプで加入した医療保険の内容が時代にそぐわない内容になる日がくるかもしれません。
将来、保険の内容を見直したい。新しく発売された医療保険の方が魅力的で切り替えたい。といった要望があったとしても、見直しがやりにくいのが払い済みタイプの医療保険です。
デメリット③早期の契約終了は損になる
払い済みタイプの医療保険は、長生きをして長く継続することでより大きなメリットが得られるのが特長です。
しかし、人生はどのようなことが起こるか分かりません。人の寿命もまた、人それぞれです。
基本的なラインとして平均寿命よりも長く生きた人は、払い済みタイプの医療保険に加入するメリットは大きくなりますが、早くに亡くなられるほど保険料の支払の総額としては損になる可能性があります。
また、保険料を支払うのが厳しくなったり、他の保険に切り替えたい。という希望から医療保険の契約を終了(解約)した場合はデメリットが大きくなります。
払い済みタイプの医療保険の契約は、将来的な医療保険の必要性、毎回の保険料の負担額を検討されるのがおススメです。
医療保険の払い済みの期間
払い済みタイプの医療保険は各保険会社から発売されていますが、払い済みとなる期間は保険会社によって異なります。
最も多いタイプは
60歳払済、65歳払済、70歳払済
というように
定年退職の年齢に合わせて、保険料の支払いが終わるようなタイプです。
仕事が終わり、収入も減ってしまうので、その頃には保険料負担が減るようにしておくというのが目的です。
また、年数で期間を設定しているタイプもあります。
1年、2年、5年、10年払済
というタイプです。
ちらは、契約開始から一定の年数で支払いが終了します。より短期間で保険料の支払いが終了するタイプの方が、保険料の総額としては安くなります。
払い済みタイプの医療保険にはメリットもあれば、デメリットもあります。
様々な要素を十分に考慮して、医療保険の加入を検討されるのが良いでしょう。