近年、各保険会社からは様々なタイプの医療保険が発売されています。
その中でも目に付く保障の一つに「保険料払込免除特約」があります。
「保険料を払わなくても保障が続くの?」と保険料が免除されることが魅力に感じる特約です。医療保険に払込免除特約を付けるか?それとも付けないか?について解説します。
免除される分だけ保険料は高くなる
特定の病気になることで、その後の保険料の払い込みが免除されるのが「保険料払込免除特約」です。
保険料が免除される保障が付いていれば、保険料の支払いは「0円」で、保障はその後も保険期間終了までずっと続きます。終身タイプの医療保険であれば、保険料を支払うことなく一生涯保障が続くということになります。
しかし、当然ながら「保険料払込免除」を付加する分だけ保険料は高くなってしまいます。
加入後、将来的に病気になってしまうことで保険料が免除になるということは、その分だけ先に保険料としてお金を支払っておくということになります。
まずは保険料を比較する
そこで、まずは保険料払込免除特約が付いた場合と、付いていない場合の保険料を比較してみましょう。
保険会社、男女、年齢によって保険料は異なりますが、保険料払込免除特約を付加することによる保険料の差額は目安として
月額保険料では
30歳で約500円、40歳で約750円、50歳で1000~1300円程度です。
年間保険料では
6000円~1万5000円ほどということになります。
保険料は一例です。
保険会社によって保険料はそれぞれ設定されています。ご自身が検討されている医療保険の保険料を確認してみてください。
同一の保険会社、医療保険商品で、保障内容も同じにした場合に保険料払込免除特約の保険料の差額が分かります。
その差額とこれからご紹介する「保障内容」がご自身にとってかちのあるものなのかどうか?をしっかりと検討する必要があるのです。
保障内容が保険会社により異なる
保険料の払い込みが免除になる特約ですが、保険会社によって規定が異なるので注意が必要です。
対象となる病気の種類が違ったり、病気の治療法(手術の有無)、病気になった後の状態(労働制限の日数等)が違ったりと条件は様々です。
保険料が払込免除となるための保険料と保障内容を各保険会社に比較してみるのもいいかもしれません。
ご自身に必要な保障か?
保険料が払込免除になる特約は
例えば、がん(悪性新生物)と診断をされて治療が必要となり、入院をしなければならない。入院後もしばらくは会社を休む可能性が高く、治療費等の支出の増加と共に、収入が減る可能性もある。
そんな時に、保険料の支払いが継続しているのは経済的な負担が大きい。
という場合であれば、保険料払込免除は非常にお役に立つことと思います。
なによりも、保険料を一切払うことなく保障が継続する。という安心感を手に入れることができます。
しかし同時に考えなければならないのは、保険料免除を付加することによって毎回の保険料負担が高くなってしまい、日々の生活を切り詰めないといけない、保険料の負担が重くのしかかっている。ということであれば、まずは少しでも毎回の保険料負担を軽くする方が重要かもしれません。
ご自身にとって本当に必要な保障は何か?考えてみることが重要です。
保険料とのバランス
将来、特定の病気になった時には保険料の支払いが無くなる特約は魅力的ですが、その分だけ毎回支払う保険料は高くなってしまいます。
保険料が高くなることによって、日々の生活が圧迫されたり、保険料の支払を負担に感じるようになってしまっては、家計と保険料のバランスがうまく取れていない可能性が考えられます。
毎月の医療保険の保険料をとにかく安く抑えたいのであれば、保険料の払い込みが免除になる特約は付けない方が安くなります。
見直しがしやすい医療保険に
時代の流れが速く、変化も激しい現代社会においては、固定的なタイプの保険よりも変化に対応しやすい保険がおススメです。
しっかりとご自身の医療保障は確保しつつも、将来の変化にも対応できる医療保険を選ぶ。これからの医療保険選びのポイントではないでしょうか。
保険料払込免除を付加するということは、免除が付いていない医療保険よりも高い保険料の保険に加入するということになります。
もし、将来的に加入している医療保険自体を見直すことがあり、解約をして新しい保険に入り直すということになった場合には、当然ながら今まで支払ってきた割高な保険料が無駄になってしまう。という可能性もあります。
ご自身にとって本当に必要としている保障は何か?
この機会にじっくりと考えてみてはどうでしょうか?