生命保険の見直しをして保険料の支払額が増えました。
ところが、夫の持ち帰った年末調整を見てみると、昨年の生命保険料控除額と金額が変わっていません。せっかく保険の契約を増やしたのにどうして控除額が増えていないのでしょうか?
保険を追加したのでもっと税金が戻ってくると思ったのですが。
生命保険料控除の上限は決まっている
生命保険料控除が使える上限額が決まっています。
限度額を超えた分の控除を使うことはできません。
生命保険料を年間10万円以上払っているという方が、さらに保険を増やして15万円になったとしてもすでに上限の金額を超えていますので生命保険料控除の額は変わりません。
但し、保険の種類によって使える控除が異なりますので、ご質問の場合であれば加入された保険の種類にもよります。
控除の事例をご紹介
【事例】
旧生命保険料控除の対象となる保険のみ加入されている。保険料は年間10万円以上。
現在は旧生命保険料控除で5万円の控除を利用
①新たに医療保険(年間保険料10万円)や個人年金保険(年間保険料10万円)に加入
旧生命保険料控除で5万円の控除が使えるのは従来通りですが、追加された医療保険や個人年金保険で別枠として介護医療保険料控除や個人年金保険料控除が使えます。
●利用できる生命保険料控除
旧生命保険料控除 5万円
介護医療保険料控除 4万円
新個人年金保険料控除 4万円
②新たに死亡保障の生命保険(年間保険料10万円)に加入
既旧生命保険料控除で5万円を使っていますので、控除額をこれ以上増やすことができません。
新生命保険料控除は4万円ですので、どちらか高い方の控除を使うことになります。
保険の見直し方によっては控除が減ることも
旧生命保険料控除というのは、以前から加入している保険に対して適用されるものです。
保険会社から届く生命保険料控除証明書に「旧生命保険料控除」の欄に適用されていれば旧生命保険料控除が使えます。
この保険を見直して解約し、新しい保険に入り直した場合は「旧生命保険料控除」は有効ではなくなってしまいます。
この場合、新しい保険に入り直した方がメリットがあるのか、それともそのまま継続をして旧生命保険料控除の権利を大切にした方が良いのか?考える必要があるのです。
まずはご自身が必要な保険選び
なによりも大切にしたいのは、生命保険料控除の有無ではなくて、ご自身の保険選び、保険見直しにとってより良い保険選びです。
生命保険料控除はおまけです。
それよりも大切にしたいのは、ご自身が納得ができ、そして安心できる保険をしっかりと選べているのか?ということです。