生命保険文化センターの「生命保険に関する 全国実態調査 〈速報版〉平成24年度」(PDF版)によると、生命保険の世帯加入率は90.5%でした。
さらに、民間生命保険会社の保険加入者の内で、
- 「医療保険・医療特約」の加入者が92.4%
- 「がん保険・がん特約」の加入者が62.3%
- 「通院特約」の加入者が43.8%
統計を見ると、日本人家庭の多くが生命保険に加入し、さらに医療保障関連の保障を持っているということが分かります。
生命保険の加入率は減少傾向
「生命保険に関する 全国実態調査 〈速報版〉平成27年度」では生命保険の世帯加入率は「90.5%⇒89.2%」と以前の調査から比べると若干下がっています。
〈直近加入の生命保険〉という調査項目では加入目的の1位は
- 医療費・入院費のため58.5%(59.6%)
- 万一のときの家族の生活保障のため53.1%(51.7%)
というように、加入目的は生命保険(死亡保険)への加入よりも、生きている間に使える医療保険やがん保険へ加入目的の意識の高まりへと移行していることが分かります。
実際、生命保険加入世帯の普通死亡保険金額は全生命保険会社で2,423万円(前回2,763万円)と年々減少傾向が続いています。
本人が亡くなった時に遺族のために備える死亡保障よりも、本人が生きている間に使える医療保障へのシフトが起こっているのが最近の保険加入の現状です。
みんなが入っているから医療保険は必要か?
統計的なデータから見ると、日本人世帯の約90%はなんらかの生命保険(死亡保険や医療保険等)に入っていることになります。このデータからは日本人が保険が好きであり、保険に加入することが一般化しているということが分かります。
しかし、周りの多くの日本人がみんな保険に入っているからといって、あなたも保険に入るべきか?というと、答えは決して「Yes」ではありません。
このホームページでもお伝えしていますが、生命保険や医療保険が必要なら加入すれば良いし、必要が無いのであれば医療保険に無理に加入する必要はありません。
みんなが入っているからといって、必ずしも保険に入らなければいけない。ということはありません。
生命保険や医療保険を販売する人によっては「みんなが入っているから、保険には入っておきましょう」と言うのがセールストークの一つになっているかもしれません。
これを聞くと「みんなが入っているのに、わたしだけ入っていなくて大丈夫なのかな?」と不安に思われるかもしれません。
また、保険を検討している人の多くは「みなさんはどうされていますか?」と聞かれます。これも、「周りが入っている保険に、自分が入っていなくても大丈夫なのだろうか?」といった不安の表れの一つかもしれません。
大切なのはご自身の判断
保険選びで最も大切なのは周りの人が入っているか、入っていないかで判断するのではなく、あなた自身が保険を必要としているかどうかを自分自身で判断できることが何よりも重要だと考えます。
人によって、保険が必要な人もいれば必要ではない人もいます。
大切なのは、保険の必要性をご自身で判断できることではないでしょうか。
保険の販売員や保険ショップ店員、銀行等、日本では各種保険を勧めてくれる人はたくさんいます。
しかし、最終的に判断を下し、保険に加入するかどうかを決めるのはあなた自身です。
そして、実際に病気やケガで入院をするのもあなた自身であり、その時にどういった状態にあることが理想なのかを考えておくことが保険に加入するということでもあります。
不安ばかりが募る
保険のことを考えると、不安なことばかりを考えてしまって保険で安心を買えるならと、あれもこれもと色々と加入することを考えてしまうかもしれません。
保険では確かに安心を買うことができるかもしれませんが、不安な気持ちのままに加入することで、不安がさらに増大するということもあります。
将来起こるであろうリスクを考えることで不安になる気持ちも分かりますが、ネガティブな可能性ばかりに目を向けるのではなく、保険に入ることで得られる安心感にも目を向けて、より明るい未来をイメージできる保険選びができることを願っています。