医療保険に限らず、保険の見直しを検討するためにプランの説明を長時間にわたって聴き、何枚も申込用紙を書いた。
しかし残念ながら、
「結果的には希望の保険には加入できなかった」ということはよくあることです。
相談前に自分の健康状態を伝える
生命保険や医療保険といった各種保険は誰でも加入できるわけではありません。
特に保険の申込時に以下の項目に該当する方は保険の相談される時には、まず最初にそういったことを相談相手に伝えるようにしましょう。
- 生活習慣病で通院治療をされている
- 過去数年以内に入院・手術をしたことがある
- 危険を伴う職種でお仕事をされている
保険の相談をする相手に申込書記入時まで健康状態のことを伝えず、申込時に
「そういえば、最近入院したんですけど入れます?」
と聞いた段階になって、それまでに一緒に考えたプランはすべて白紙に戻るということもあります。何よりも、相談した時間が無駄になってしまいます。
医療保険や生命保険は、申込をしたからと言って、誰でも加入できるという商品ではありません。そういったことを予め知っておいた上で、保険の相談をされることをおススメします。。
これくらいなら大丈夫という思い込み
特に注意したいのが「自分は『今』は健康だから、これくらいなら大丈夫」というご自身の判断や思い込みです。
基本的には医療保険等を申し込まれる際の「告知書」の質問項目に該当する範囲で病歴・既往症を答えれば良いのですが「これくらいは言わなくても大丈夫」という思い込みで、判断しないようにしたいものです。
保険の担当者に「申込の時に正直に言ったから損をした」ということはありません。もし、事実を伝えずに申し込みができたとしても、最終的には保険を契約される方の損失となる可能性が大いにあります。
告知義務違反は大きな損失になります
加入時に本当のことを伝えず虚偽の申告をすることを「告知義務違反」と言います。
医療保険であれば、告知義務違反が判明するのは2通りあります。
①給付金の請求をするとき
医療保険の加入後に病気やケガをして入院・手術をすると、給付金の請求時には病院の診断書を取得する必要があります。
診断書には病気の初診日、発病した時期、既往症といった情報から保険会社は申込時の情報と照会し「告知義務違反」が無いかを確認します。
②過去の請求履歴から判明
もう一つのパターンは、既に保険に加入している保険会社で追加で保険に加入する場合です。
例えば、
A保険会社で医療保険に加入していて
数年後に
A保険会社で新しい医療保険に追加加入。という場合です。
申込書を保険会社が受け付けると、過去の情報とも照合します。
もしも、既に加入している医療保険で請求の履歴があったにもかかわらず、告知書に記入をしていない場合です。
この場合は、保険会社は過去の給付履歴から診断書などの情報を元に加入審査を行う場合があります。
告知義務違反とはならないかもしれませんが、以前の給付金請求の内容(病名)によっては新規の追加保険は加入できない場合があります。
告知義務違反のデメリット
告知義務違反と判断されると、加入していた医療保険から給付金が出ないだけではなく、今まで支払った保険料が返金されることもありません。そして、その時点で契約は解除され保険契約は終了します。
医療保険は大きな死亡保険金額の生命保険とは違い、医師の診査もなく簡単に加入することができるのが一つの特長です。しかしその分、軽い気持ちで手続きをしてしまうことで後で嫌な思いをすることがあります。
気になることは事前に伝える
ほけん相談をされる際に重要なのは「気になることは先に伝える」ということです。相手が嫌がるかな?と気を使って、情報を後出ししても意味がありません。
ご自身の病気の状態や既往症を伝えることで、内容に応じた最適な商品を相談相手は提供することが可能です。