日本で「がん保険」が発売されてから40年ほどになります。
がん患者の方の増加もあり、がん保険は以前よりも注目されるようになってきました。
また、一方では「がん保険は不要」と言う方もいらっしゃいます。
がん保険ってそんなに昔からあったんですね。
40年の間にがん保険は大きく変わっていますので、考え方も変えないといけません。
がん保険の役割
保険会社の保険金担当の部署の方に聞いたのですが、
「がん保険は医療保険に比べて感謝される」ことが多いそうです。
医療保険は受け取れる額が割と小さいということもありますが、病気になってお金を受け取れて当然。という印象があるようです。
一方で、がん保険は診断一時金等を含めてがんと診断されて最初に受け取てる金額が契約内容によっては100万円を超えるお金を一度に受け取ることがあります。病気に対する不安の大きさと共に、受け取れる金額の大きさから感謝の声があるのも一つとは思いますが、がんという病気の特殊性にも理由があるのではないでしょうか。
がんと診断されて気持ちが落ち込んでいる時に大きなサポートとなるようです。
がん保険の価値
今でも死因のトップは「がん」ですが、同時に早期発見・早期治療により「がんは治る病気」とも言われています。
しかし、実際にご自身が「がん」になった時の精神的な「負担や不安」はとても大きなものです。
「生きる」ということに対して考えさせられ、向き合わされる病気だと思います。
そんな時に、がん保険の保障を持っておくことによって、医療費や必要となる費用の全てではなかったとしても医療費の不安からはある程度解消される事でしょう。
経済的な心配が無い状態で治療に専念できるというのはとてもありがたかったと実際にお金を受け取られた方からも聞きました。
そんな「がん保険に入ってたから助かった」という患者さんたちの思いの伝達が、日本でがん保険を拡げた大きな要因の一つでもあるのではないでしょうか。
がん保険は変化している
40年以上の歴史があるがん保険ですので、40年を経過することで「がん保険」そのものも大きな変化をしてきています。
発売当初のがん保険は「入院重視」のがん保険でした。
がんと診断されるのはまさに「死と向き合う」こと。
長期の入院をして、病気と向き合いながら亡くなられるという方も多かったのではないでしょうか。
ところが近年では様子が大きく変わってきました。
何よりも「医療技術」の発達が大きいでしょう。
例えば、それまでの手術は患者の身体的な負担も大きく、手術をした後は長期で入院療養が必要という方が多かったため、入院期間は長くなっていました。
しかし近年では、日帰り手術をはじめとして患者さんの負担が少ない手術の普及と
リハビリによって早期の回復を目指すことによって、入院期間が短縮されるようになっています。
また、医療機関の事情として
長期入院の患者をたくさん抱えるよりも、短期入院の患者をたくさん看る(ベッドの回転数を上げる)方が収入が上がる仕組みになっていますので、長期入院が減少する傾向にあります。
他にも、
がんの標準治療として「放射線、抗がん剤治療」が一般化してきたこともあり、患者としては入院をすることが難しくなってきています。
長期入院だけではないがん保険
それまでの「長期入院」を主体としたがん保険から
様々な治療に対応するがん保険が各保険会社から発売されるようになってきています。
それまでの「入院保障」だけのがん保険ではお客さんのニーズに応えられなくなってきたからです。
例えば、よく聞く治療法としては
このような場合、入院保障を主体としたがん保険では「使い物にならない」というようなことも考えられます。
このように社会情勢が変化しているのに
以前に加入したがん保険の内容は変わらない。ということであれば、本当の意味で「がん治療のサポートとなる保険」という役割が果たせなくなってしまいます。
様々な治療に対応したがん保険
最近発売されているがん保険の特徴は
多様化する治療方法に対応したがん保険が発売されているということです。
がんの種類、進行度
既往症、年齢、治療に対する考え方
様々な要因によってがんの治療は決まってきます。
どのような治療法であったとしても、経済的に安心して治療が受けられる。
そんながん保険として存在できるように、各保険会社が新たながん保険を発売しています。