医療保険の選び方

医療保険に通院保障の特約保障は必要か?

病院の外来

通院保障付きの医療保険が必要かどうか?
それはご自身の住環境も考えて考慮する必要があります。
お住まいの地域や環境によっては医療保険の通院保障に対する必要性や考え方は変わってきます。今回は通院保障付の医療保険が必要かどうかについて書いていきたいと思います。

通院保障付の医療保険が増えています

最近は「通院保障が付いている」ことをセールスポイントにしている医療保険が増えてきています。
一方で、通院保障がまったくない医療保険も存在します。
がん保険に関しても、通院保障強化をセールスポイントにしている保険会社があります。

厚生労働省のホームページで公開されている情報では、入院日数(在院日数)が減り、外来による通院治療が増えている傾向にあることが確認できます。
実際、医療の現場では入院は短期化される傾向にあります。それは、診療報酬という病院の収入に関する面と医療技術の発達という2つの面から推察することができます。

病院の事情による入院日数の短期化

病院の収入の大きな要因である「診療報酬」の規定では、一定期間以上の入院については診療報酬が減額されるようになっています。
病院としては10日入院しても、1年間入院しても患者にかかる1日当たりの費用は同じです。ところが、患者から受け取る治療費の1日当たりの単価(数乳)は長期入院している患者の方が安くなるようになっています。
病院としては、短期の入院患者でベッドの回転を良くする方が収益により貢献するという仕組みになっているのです。

入院日数無制限
入院日数は短期化傾向にある

2つ目の要因は医療技術の発達

医療技術の発達により、患者さんの身体的な負担が減っています。そのため長期で入院をしなくても回復が早くなる傾向にあります。
詳細は、「入院日数が短くなっている2つの理由」で解説しています。
先ほどの診療報酬の規定と医療技術の発達という2つの要因により、入院は短期化傾向にあるのです。

入院日数が短期化することは一つのメリットです。医療費の負担が患者にとっても安くて済み、また病院に拘束される期間が短くなりますので、より自分らしい生活に早く戻れる可能性が高くなります。

しかし、すべての人が短い入院期間で治療が終了するわけではありません。
本来は入院が必要な患者さんであれば、入院が短くなった分は外来(通院)で治療後の経過観察や継続的な治療が行われているのです。

通院保障の特約が必要かどうかの判断

このように、病院の事情を考えれば医療保険やがん保険に付いている「通院保障」はより役に立つ重要な存在と言えるかもしれません。
しかし、実際に医療保険に通院保障を付加するかどうかの判断はご自身の住環境も十分に考慮する必要があります。

  1. 病院があまりない地域に住んでいる場合
  2. 徒歩圏内に病院が多くある地域に住んでいる場合

この2つの住環境では、実際に病気やケガで通院をした場合の「通院保障を利用する回数」というのは大きく変わることでしょう。

  • 毎日病院に行っても距離、時間共に余裕がある場合
  • 時間と労力をかけて通院する必要がある場合

この2つでは通院回数に大きな差が出てくるのは当然です。
民間の医療保険に付加されている「通院保障」は、実際にかかった費用ではなく「通院回数×保障額」で計算されています。
一日3,000円の通院保障が付加されている医療保険であれば、

■1ヶ月に3回の通院 3,000円×3回=9,000円
■1ヶ月に10回の通院 3,000円×10回=30,000円

というように、受け取れる給付金に大きな差額が発生します。
入院であれば、病院が日数を決めることがほとんですので、ご自身の環境等による日数の変化に影響がでることはありません。
しかし、通院となるとご自身の環境によって「使える・使えない」保障という影響がありますので十分な考慮が必要です。

①病院があまりない地域に住んでいる

山間部や地方都市などでご自宅の近くに治療できるための病院がないという場合。
交通事情等により通院に行く回数が少なくなることはありますが、通院にかかる費用と時間は増える可能性が考えられます。
通院回数は減らしたいが、病気の治療のために通院はどうしても必要。であるならば、通院保障を持っておくことで、通院回数当たりの費用負担を通院保障で補うという考え方もできます。

②徒歩圏内に病院が多くある地域に住んでいる場合

極端な話ですが「自宅の隣が病院」という方であれば、病院に通うのに交通費の心配はありません。
外来治療の場合、治療にかかる費用は健康保険を利用することで治療費の自己負担額は低くなります。
このような方は、医療保険の通院部分の保険料と実際に受けることができる保障の内容を考慮して必要な保険かどうかを判断することが必要です。

まとめ

もし、ご自身の住環境で病気になってしまい、入院後も継続的な治療が必要となったら、どうするか?ということを事前に想定した上で、通院保障が付いた医療保険を選ばれるのがおススメです。